介護靴の選び方|決め手は「ひとりで、かかとまで入るか」
「家の中はスリッパでいい」「靴は脱いだりはいたりが面倒」。そう感じるのは自然なことです。 かかとのある靴の多くは、ひとりで楽にはける作りになっていないからです。 介護靴(リハビリシューズとも呼ばれます)は、かかとまで包みながら、座ったまま楽にはけるように作られた靴で、介護を受けていない方もふだんの靴として使っています。 ご本人にも、ご家族にも向けて、選ぶときの決め手を1つにしぼってまとめました。
先に結論
決め手は「ひとりで座ったまま、かかとまで入れてはけるか」です。そのうえで、使う場所と足の状態で選びます。
- 家の中のスリッパを替えたい
→ 室内用の介護靴 - 散歩や通院で外を歩く
→ 外履きの介護靴 - むくみが強い・左右で足の大きさが違う
→ 片方ずつ買える靴 - 足に装具をつけている
→ 装具対応の靴(先に病院のリハビリ職へ相談を)
次に当てはまる方は、買う前に相談してください
- 足に装具(プラスチックなどの支え)をつけている
- 足に傷・たこ・強い変形がある、または糖尿病で足の感覚が鈍い
- 靴を替えても、すり足やつまずきが続いている
相談先は、かかりつけ医、装具を作った病院のリハビリ職、担当のケアマネジャーです。 なお、靴は介護保険で借りたり買ったりできる用品には入っていません(下で説明)。
状態別に選んだ4足
価格・在庫・送料は2026年9月29日 21時に楽天市場で確認したものです。サイズや色で価格が変わる商品があります。購入前に販売ページで最新の内容をご確認ください。
介護靴の専門メーカー(徳武産業)の室内用です。面ファスナーで口が大きく開き、かかとまで包む形です。スリッパから替える最初の1足の候補です。
向かない人:外を歩く方(室内用は底が薄めです)。
楽天市場で価格を見る外履き用の婦人靴で、販売ページでは幅3E(Eの数が多いほど幅が広い表示)・面ファスナー付きとされています。室内用より底がしっかりしていて、外の段差や砂利道向きです。
向かない人:男性の方(女性用のサイズ展開です)。足のむくみが強く、幅がもっと広い靴が要る方。
楽天市場で価格を見る面ファスナーが2本付いていて、甲の高さに合わせて締め具合を変えられます。販売ページでは左右で別のサイズを片方ずつ買えるとされています。
向かない人:外を長く歩く方。足のむくみがない方には、ゆるく感じることがあります。
楽天市場で価格を見る装具をつけたままはけるように作られた外履きで、片足ずつ買えます。装具側と反対側で違うサイズを選べます。
向かない人:装具をつけていない方。サイズ選びに迷う方は、装具を作った病院のリハビリ職か義肢装具士に先に相談を。
楽天市場で価格を見る1. 決め手は「ひとりで、かかとまで入るか」
スリッパやかかとを踏んだ靴は、歩くたびに足から靴が離れます。靴が脱げないように足指に力を入れて歩くので、すり足になりやすく、つまずきの原因になります。 かかとまで入れてはく靴なら、足と靴が一緒に動きます。
ただ、かかとのある靴は「はくのが面倒」です。そこで次の3点を見ます。
- 口が大きく開く:面ファスナー(マジックテープ)で甲の部分が大きく開くと、座ったまま足を差し込めます。
- かかとの部分が硬い:指で押してもつぶれない硬さがあると、かかとを踏みにくく、足首も安定します。
- つま先が少し反り上がっている:つま先が床から少し上がっている形は、段差や敷物の端にひっかかりにくくなります。
お店や通販の写真で、この3点を確かめてから選んでください。
2. サイズは「靴下をはいて」測る
通販で買う前に、足の長さを測ります。
- ふだんはく靴下をはく(装具をつけている方は、装具をつけたまま)。足がむくみやすい方は、むくみが出やすい夕方に測る
- 床に紙を置き、かかとを壁につけて足をのせる(立つのが不安な方は、いすに座ったままで大丈夫です)
- いちばん長い指の先に印をつけ、壁から印までの長さを測る。これが「足の長さ」です
- 販売ページのサイズ表で、足の長さに5〜10mmほどを足したサイズを選ぶ(表が「足の長さ」で書かれているときは、その長さの欄を選べば足ります。迷ったら販売店に足の長さを伝えて聞けます)。幅や甲の高さが気になる方は、3E・4Eなど幅の表示も見る
- 左右で大きさが違うときは、大きいほうの足に合わせる。片方ずつ買える靴なら、左右で別のサイズにする
届いたら、はいてかかとを後ろに合わせ、つま先の前に少しすき間があるかを指で押して確かめます。足の感覚が鈍い方は、ご本人の感じ方に頼らず、家族が押して確かめてください。
大きすぎる靴は中で足がすべり、小さすぎる靴は指やかかとに傷ができます。「少し大きめを買っておけば安心」は、介護靴ではおすすめしません。
出典:徳武産業「初めての方へ」(靴下や装具をつけた状態で測る)/MY介護の広場(つま先の余裕の目安)
3. はくときは「座って、かかとを合わせてから留める」
- いすに座り、面ファスナーを全部はがして口を大きく開く
- つま先から足を入れ、かかとを靴の後ろにぴったりつける(入りにくいときは靴べらを使います)
- かかとが合った状態で、面ファスナーを留める。強さは、甲とベルトのあいだに指が1本入るくらい
ゆるすぎると、かかとのない靴と同じになります。反対に、締めすぎて痛み・しびれ・赤みが出るのもよくありません。 むくみや糖尿病のある方は特に締めすぎに気をつけ、脱いだあとに足に赤みや傷がないかを確かめてください。
新しい靴は、はじめの数日は家の中で短い時間だけはき、靴ずれが出ないかを見てから外で使ってください。 玄関にいすを1つ置くと、はきやすくなります。
4. 室内用と外履きは分ける
室内用は軽く、底が薄めで、床に引っかかりにくい作りです。外履きは底が厚く、段差や砂利道でも足を守ります。 外履きを家の中ではくと、底の厚みで敷物の端にひっかかることがあります。家の中と外で1足ずつ用意するのが目安です。
家族からすすめるときの言い方
「まだ要らない」と思うのは当然のことです。「転ぶから」「年寄り用だから」と言われると、誰でもいい気持ちはしません。 はいて楽になることを伝えるほうが、試してもらいやすくなります。
- ×「転ぶから、スリッパはやめて」→ ○「かかとまで入る楽な靴があったから、1回はいてみて」
- ×「介護用の靴を買ったよ」→ ○「脱ぎはきが楽な靴、色を選んでくれる?」
- ×「危ないから外は靴で」→ ○「この靴で、いつもの散歩道を一緒に歩いてみない?」
色や柄を本人に選んでもらうと、自分の靴として使ってもらいやすくなります。
ご本人が読んでいる方へ:まずは家の中の1足だけ、スリッパの代わりにはいてください。合わなければ、外履きまでそろえる必要はありません。
介護靴にできないこと
介護靴は、はきやすく、脱げにくい靴です。転ばない靴ではありません。 足が上がりにくい、すり足が続く、つまずく回数が増えた、というときは、靴だけで解決しないことがあります。 歩く力や杖の使い方も含めて、リハビリ職やケアマネジャーに相談してください。
介護保険は使えません
介護保険で借りたり買ったりできる福祉用具は種類が決まっていて、靴は入っていません。介護靴は自費で買うものです。
装具そのものは医師の指示で作るもので、健康保険などが使える場合があります。一方、装具の上からはく「装具対応の靴」は、ふつうは市販品として自費で買います。
装具に合わせる靴は、装具を作った病院のリハビリ職か義肢装具士に相談してください。
出典:厚生労働省 資料(福祉用具貸与・特定福祉用具販売の種目)
比較表
| 商品 | 種類 | 価格 | 送料 | レビュー |
|---|---|---|---|---|
| あゆみ オープンフィット | 室内用 | 3,459円 | 送料込み | 136件 / 4.85 |
| 快歩主義 L011 | 外履き・女性用 | 5,860円 | 送料込み | 153件 / 4.79 |
| あゆみ ダブルマジック3 | 室内外・片方販売 | 2,750円 | 送料別 | 84件 / 4.85 |
| ムーンスター Vステップ03 | 外履き・装具対応・片足販売 | 6,692円 | 送料込み | 33件 / 4.82 |
まとめ
決め手は「ひとりで、座ったまま、かかとまで入れてはけるか」です。 サイズは靴下をはいて足の長さを測り、つま先に5〜10mmほどのすき間。室内用と外履きは分けて用意します。
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このページは、掲載商品を実際に購入・使用したうえでのレビューではありません。 選び方とはき方は、理学療法士としての経験と一般的な指導内容にもとづいて書いています。 商品の仕様は各販売ページの公開情報によります。 足の状態によって合う靴は変わるため、迷ったときは担当の医師や専門職にご相談ください。 詳しくはこのサイトについてをご覧ください。